« 2015年09月 | メイン | 2016年04月 »

2016年03月 アーカイブ

2016年03月01日

50代に突入!

ついに50歳になりました。つい最近に40台に入った時にも、50台になるなんて全く想像もできませんでした。そしてついに50代に仲間入りさせて頂きました。FBでは、たくさんのお祝いメッセージを頂きまして有難うございました。益々頑張っていきます!


20歳になった時、やっと大人の仲間入りしたという感じと、とても似ている感じがしています。『よし、これから何かやってやろう!』という気持ちがとても高まっています。なぜか若返った気がします。


でも若い時のように残された時間がたくさんあるわけではありません。時間の大切さを感じるようになりました。しっかりと残された人生を悔いの残らないように大切に生きていこうと思っています。


『生涯チャレンジャー』 僕の座右の銘とさせて頂きます。

Umps%2520503%2520110.jpg

2016年03月03日

マイナーリーグのオープン戦#1

日本のプロ野球でもオープン戦が始まっていますが、MLBでもオープン戦が始まっていると思います。今日は、メジャーではなく、マイナーリーグではどのようにオープン戦が行われているかを少しだけお伝えしたいと思います。


アメリカ各球団がオープン戦を行う球場は、各チームがホームグランドとして一つの町単位ほどの球場を使用しています。例えば、アリゾナであれば、フェニックス周辺のテンピ、スコッツデール、メサ、ピオリア、などの各町の球場をホームとして使用します。その球場には、メジャーチームが試合を行うスタジアムとマイナーチーム各レベルが試合を行うマイナーリーグ・コンプレックスといわれる小さな簡易スタンドしかないネットに囲まれただけのフィールドが4〜5面あるところから成り立っています。


マイナーチームは、ルーキー、A、AA、AAA 、の4チームぐらいに分かれていて、このうち2チームがホームで試合をして、残りの2チームが外に出て他のマイナー同レベルチームと試合をしている事が多いのです。


審判は、4〜5人が各チームキャンプに割り振られていて、だいたい2試合あるので、1試合が3人制、もう1試合が2人制で行なわれているというのが一般的です。マイナーのオープン戦スタートは少しメジャーより遅くて、3月10日過ぎから始まりますので、開幕までの3週間ぐらい、ほぼ毎日のように試合が行われます。3週間ほどですがそれなりの試合数をこなす事が出来るので、開幕までに十分な調整が出来るのです。(次回に続く)

2016年03月04日

マイナーリーグのオープン戦#2

4~5人の審判がそれぞれのキャンプに派遣されていると言いましたが、皆所属レベルが違うのが一般的です。ルーキーかショートA、A、AA、からそれぞれ1人づつで、それにクルーチーフとしてAAAから1人というのが一般的です。僕も最後の2年間はクルーチーフとして参加しました。


そして審判は、自分が割り当てられた試合の審判をして公式戦に備えますが、MLBのプレーヤー達は、マイナーリーグの試合をいろいろと利用して調整している姿がよく見られました。例えば、イチロー選手がやっていたそうですが、マイナー試合が同時進行で数試合行われているので、次から地祇へと球場をまわって、1打席だけ打って、次の球場に行ってまた1打席打って、また前の球場に行って1打席打つというような”回し打ち”をよくやっていたそうです。


僕が実際に見たのは、ナショナルリーグのメジャーのローテーション投手が、打撃練習の為にマイナー試合にDHとして出場していました。ナショナルリーグでは、DHがなく、投手が打席に立つので、打撃が好きでよく打つような投手は、実践練習の為にマイナー戦に出場していました。


1992%20%E6%95%99%E8%82%B2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B02.jpg
■これはアリゾナ教育リーグでの一コマですが、このような球場でマイナーオープン戦は行われています。


このように、マイナーリーグのオープン戦は、マイナー選手達の為だけでなく、メジャー選手の調整の場としても最大限活用されているのです。

2016年03月06日

A Coffee Guy コーヒー・ガイ

僕は、間違いなく”コーヒーガイ”です。アメリカに居た時に、よくアメリカ人から、"Are you a coffee guy?" 「君は、コーヒー・ガイ?」と聞かれました。その時、僕は胸を張って(別に胸を張る必要はないのですが)、ハイ、ヘビーなコーヒー・ガイです。と応えていました。


コーヒー・ガイとは、ただのコーヒーをよく飲む人の事です。僕がコーヒー・ガイになるきっかけになったのは、多分、大学時代に友人(もちろん男性です。)と同居していた時、その友人が誰かに影響されてブラックのレギュラーコーヒーを飲むようになって、自分にも薦めてくるようになってからだと思います。


その後、アメリカに行って、最初に配属になったトラベルリーグがシアトルのあるNorthwest League でした。シアトル周辺のノースウエスト地区は、とてもスターバックスコーヒーの発祥の地であり、とてもコーヒー好きが多い地区なのです。ちょうどあめりかでのコーヒーブームが始まったころで、特にこのノースウエスト地区には多くのコーヒーショップがオープンしていた時期でした。

%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC%EF%BC%92.jpg
■フレーバーコーヒー

ですので、意外とこだわりがあります。家で飲むコーヒーは、フレーバーコーヒーのチョコレートフレーバー系のコーヒーがお気に入りです。少し値段が高いのでいつもは買えませんが...。そんな中、娘がスターバックスでアルバイトをするようになりました。バイトから帰ってくるたびにスタバで教えてもらった情報をいろいろと話してくれます。このバイトのお蔭で親子のコミュニケーションが良くなった事は間違いありません。

CIMG2934.JPG
■スターバックスの1号店です。

そんな事で、今後も僕は今後もコーヒー・ガイであり続けると思います。

2016年03月09日

メジャーとマイナー審判の待遇格差

僕は、マイナーリーグ全レベルをアメリカで経験しました。一応、マイナー審判各レベルでの待遇を自分で体感してきました。今日は、その辺のことをお伝えしたいと思います。

【給料】
● マイナーリーグ審判
AAA $2,600~3,500
AA $2,300~2,700
Class A Full season $2,000~2,400
Class A Short season $1,900~2,100

以上が各クラスにおける月給です。年棒ではないので、シーズン中しか給料は貰えません。この他に日当としてクラス別に約$25~40 をシーズン中は受け取ることが出来ます。実感としてシーズン中は、AAAクラスになると何とかなりますが、シーズンオフには、何か別の仕事をしないと生活していけません。マイナー審判で一番もらっている審判でも審判としての年収は、日本円で300万円ほどなのです。

● メジャーリーグ審判
年棒で給料を貰えます。メジャー審判(レギュラー)の1年目の年棒は、約1,200万円からスタートして年々昇給があり、最高が4,500万ぐらいかと思います。プラスで日当(宿泊代や食事だいにあてる手当)が、シーズン中休み以外に貰えて、1日につき、$470 でリプレイの為にニューヨークに配属になると、1日につき、$658 と跳ね上がります。それだけリプレ審判の仕事の大変さがうかがえます。

給料の差だけでもこれだけの格差があります。その他の格差についてまた後日お伝えしていきます。

2011%20MLB%20ST%20March%2025.bmp
■素晴らしいメジャーリーグのオープン戦には担当させてもらいました。

2016年03月10日

マイナー、メジャー審判の待遇格差#2

マイナーとメジャー審判の待遇格差の第2弾です。今日は、移動についてです。

【移動】
● マイナー審判
Class A, Rookie 車移動 使用する車は、2人のうちどちらかの審判の自前。
Class AA 車移動 使用する車は、リーグが借りてくれるレンタカー。
Class AAA インターナショナルリーグ 基本車移動、パシフィックコーストリーグ 基本飛行機(エコノミークラス)

マイナー審判の移動は、基本的には車です。選手も基本的にバス移動です。アメリカは、国土が広いので、この車での移動がかなりしんどいです。移動距離の平均は、約350マイル(560キロ)ぐらいで、車移動で一番長い移動距離は、約600マイル(960キロ)ぐらいです。シングルAクラスまでは、2人制審判なので、移動も2人でします。意外と大変なのは、交代で運転していて、1人は寝てられると思ったのですが、運転手が寝ないように見張ってないといけないので2人とも寝ることが出来ないのが実情です。ちなみに960キロは、日本でいうと東京から広島ぐらいです。それと日本と違う事は、時差があるということです。
 
ある日、ノースウェストリーグにいた時代に、オレゴン州の南 Medford という都市からアイダホ州のBoise という都市までの移動がありました。Medford での試合は、ナイトゲーム(7時開始)で、終了が10時ごろでした。その日は、スーパーバイザーが来ていたので反省会をやってMedford を出たのが、11時30分ごろでした。時速80マイルぐらいで走り、休憩を入れてだいたい9時間ぐらいの運転です。Boise に着いたのが朝の8時30分ごろでした。ところがオレゴン州とアイダホ州の間には時差があり、実際は到着9時30分になっていました。生憎、その日は1時開始のデイゲームだったので、開始1時間前に球場についていなければならないので、寝たのは2時間ほどでした。

こんな事もマイナーリーグでは、たまにありました。

●メジャー審判
移動は、すべて飛行機でファーストクラスです。メジャーは、全米で試合を行っているので、移動距離は長いのですが、すべてファーストクラスでの移動なので車で移動するよりははるかに快適です。

このように移動に関してもかなりの格差があります。でも、この格差があるからハングリー精神が養われ、アメリカンドリームを掴むという情熱が生まれるのです。

40CB0421.jpg
■メジャー審判に昇格できるマイナー審判の確率は、1%といわれています。
 その1%を掴むために日々努力をしているのです。

2016年03月11日

マイナー、メジャー審判の待遇格差#3

給料と移動に関して大きな格差がありましたが、生活環境にもマイナーとメジャーでは、大きな格差があります。その一つがスケジュールです。アメリカプロ野球の日程は、日本に比べるとかなり厳しいものがあります。マイナーでは、年間140~144試合で、それを5か月間で終了させなければなりません。単純に日数で割り算すると、試合が入ってない日は、月に2日ほどになります。つまり、休日は月2日ということになります。


メジャーリーグはというと、こちらもスケジュール的にはかなりハードです。年間162試合を6か月で終了させます。休日の頻度でいえば、マイナーリーグと同じようなものです。ただし、ここで大きな違いがあります。メジャー審判には、契約で決められた休日があります。1週間の休暇をシーズン中に5回ほど取れるのです。これは、マイナー審判にとってみれば、とても羨ましい待遇でした。マイナー審判は、連休が取れるのがオールスター休みの3日間だけでした。僕は、その3日間を利用して強行に日本に帰国した事がありました。家にいることが出来たのは、1日だけでした。今となっては良い思い出です。


そして、マイナー審判は、シングルAクラスまでは、2人制審判、ダブルA、トリプルAクラスは、3人制審判が原則です。この違いも意外と大きな違いで、一番大変な仕事である球審を行う頻度がかなり違うのです。2人制審判だと2日に1度球審をやっていて、年間140試合中70試合も球審を担当するのです。とても大変だったのですが、この経験が土台となってメジャーに上がっていくのです。メジャーに上がる前までに球審を経験した数がかなりの回数となります。言い方を変えれば、メジャー審判として球審が出来るようになるには、そのぐらいの経験が必要だということなのです。


このような過酷な条件下で競争を勝ち抜いた者だけが、メジャーリーグ審判に登用されるのです。このようなシステムを選手達も当然知っています。だから権威があるのです。

CIMG1685.JPG
■AAで一緒に審判をしていたQuinn Wolcott 君。彼もこのような競争を勝ち抜いて、現在最年少メジャー審判として活躍しています。彼と1シーズン一緒に仕事した経験が、僕の現在に大きく影響しています。

2016年03月12日

アメリカでのID

アメリカでも日本でもIDとして一番一般的なのが運転免許証です。でも、僕は、アメリカの運転免許証は、取得しなかったので、ID代わりになるのがパスポートだけでした。国際免許証は、持っていましたが、パスポートよりサイズが大きくて持ち歩くには不便でした。しかたなく必要な時は、パスポートを持っていきましたが、とても大事な物なので、普段はあまり持ち歩きません。でも、アメリカでは意外とIDがないと出来ないことが結構ありました。一番困ったのは、お酒を売ったり、提供する際には、必ずIDを見せないと買うことが出来ません。コンビニでビールを買うときも、日本でも”20歳以上ですか?YES No” の申告は必要ですが、いくらでも嘘をつけます。アメリカでは必ずIDが必要で、忘れたりして持っていないと本当に売ってくれません。


こんな思いでがあります。1993年ノースウエストリーグで審判をしていた時、ワシントン州のスポケーンという都市での試合がありました。午後7時からのナイトゲームだったので午後5時30分ぐらいに球場に着いたのですが、雨が結構降っていて、案の定中止になりました。前回のブログに書いたように休みの少ないアメリカプロ野球では、雨で中止の場合も休みと思い込んでその夜を休みの日のように過ごさないとやってられないようなところがあります。そこで、スポーツバーに食事をしながらMLB中継でも見ようと、パートナーのクリスと帰りに球場近くのスポーツバーに立ち寄りました。


普段は、パスポートを持ち歩いていませんので、入り口でIDの掲示を求められましたが、その時27歳だったので、21歳以上の飲酒が認められているアメリカでもまず大丈夫であろうと行ってみました。頑張ってゴネて見ましたが、やっぱり入ることが出来ませんでした。諦めてホテルに戻りました。


そして、翌日もスポケーンでの試合だったので、雨で中止後の休養十分で張り切ってグランドに出た瞬間に、スタンドのファンから、「ブルー(審判のニックネーム)、You need ID! オマエ~、IDぐらい持ってろよ~!」という野次が飛びました。球場近くのスポーツバーです、そのファンは、前の晩にそのスポーツバーに居て、僕がIDを持ってなくて、お店に入れなかった様子を一部始終見ていたのでしょう。


それ以来、出来るだけパスポートを持ち歩くようになりました。そこで日本の警察さんにお願いです。日本の免許証も西暦で誕生日を掲載してください!そうすれば、アメリカでもIDとして通用するでしょう。日本の免許証は、昭和や平成などの年号で表示されているので、さすがにアメリカ人には全く理解できないのです。是非、御一考ください。宜しくお願いします。

1992%20%E6%95%99%E8%82%B2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%EF%BC%91.jpg
■1992年教育リーグ。この次の年に上記の出来事が起きました。

2016年03月13日

野球の力

3月11日が過ぎ、東日本大震災から5年たったことがクローズアップされている今日この頃です。震災後のプロ野球が再開された開幕戦前のスピーチで、楽天の嶋選手(國學院大學出身です!)「見せましょう、野球の底力を!」と力強く言っていました。その言葉に勇気付けられて人がたくさんいました。野球には素晴らしい力があるのです。


野球の魅力は、たくさんあると思います。僕は、その中でも、「相手を思いやる気持ちを養うことが出来る。」という事が一番素晴らしい事だと思っています。野球は、一人では出来ません。仲間がいなければプレイが出来ません。相手がいて試合が出来るのです。相手がいるから勝ったり負けたりの勝負が出来るのです。敗者がいるから勝者が生まれるのです。審判がいるから試合が楽しく出来るのです。そうなんです、野球にはいろいろな人たちが関わっていて、それぞれが相手を思いやり、尊敬しあうから楽しく試合が出来るのです。そんな気持ちを持つことが一番大事な事だと思います。


今、野球界はいろいろな問題が浮上して、大変な時期を迎えていると思います。そんな今こそ、野球の魅力を、関わる者全員で伝えていかなければならないのです。もう一度胸に刻んでください。『相手を思いやる気持ち』を忘れないようにして下さい。監督として、選手として、審判として、野球に携わっていく上で一番大切な事なのです。全員がこの気持ちを持った時に、大きな『野球の力』が生まれるのです。


0603%2520Umps%2520%252015.jpg
■みんなで、見せましょう、野球の底力を!

2016年03月16日

アメリカでの運転

僕は、運転免許を取ったのがわりと遅いほうでした。アメリカで審判をやれる事になった1992年の2月に福島県での合宿免許コースで取得しました。時間がなく、確実に取得したかったので、”オートマチック限定”免許です。そして、国際免許証の申請をして、それをアメリカに持っていきました。


免許を取って初めての運転はアメリカでした。ご存じのようにアメリカでは、車は右側を走ります。ですので、アメリカでの運転をするときには、いつも、「右側、右側、右側」と呪文のように唱えながら運転していました。初めての運転は、4月に渡米して参加したExtended Spring Training の時でした。その時6人のルーキー審判がアリゾナに滞在していて、1週間ごとにパートナーが変わります。最初のパートナーであったRon Kulpa (現MLB審判#46)と球場に行く際に運転させてもらいました。


確かSFジャイアンツ、ルーキーチームの本拠地に行く道のりを運転しました。いつものように「右側、右側、右側」と呪文を唱えながら順調に運転していました。最後の球場駐車場に右折(日本での左折)して入って行ったと思います。ここでミスを犯しました。駐車場に入ることで安心したのか、駐車場への通路の左側を進んで行ってしまい右側通行している駐車場から出てくる対向車が正面にゆっくりと進行してきていました。対向車の運転手さんと助手席に乗っていたRon にとてもびっくりされました。勿論、駐車場内なのでお互いゆっくりと走行していたので事故にはなりませんでしたが、それ以後、運転禁止令が出されて、毎日のように駐車場で練習させられました。


僕の運転履歴の1ページ目は、そんなとても苦いスタートだったのです。


CIMG2959.JPG
■アメリカ初運転よりも前のゴルフ場で、カート運転でもカート道脇の”杭”に激突して
壊したことがありました。

2016年03月17日

Arizona Fire League, Gulf Roast League

アメリカで審判をしていた期間は、トータルで9シーズンにもなりました。1992年に渡米したときは、2シーズン、2005年からは7シーズン、のトータル9シーズンです。言い訳になりますが、この間オフシーズンは毎年帰国していたので、英語のほうはいまいち上達しませんでした。お蔭さまで、9シーズンもアメリカにいたので、全米50州のうち、40州以上は、行ったことがあると思います。これは、アメリカ人でも珍しいことだと言われました。


そんな広~いアメリカです。場所によって気候が全然違います。僕の中でよ~く覚えている印象的な場所は、真夏にデイゲームばかりで暑かったフロリダ、アリゾナ、春先のシーズン開幕時に”寒さ”で中止になったシカゴ周辺のイリノイでしょう。


フロリダ、アリゾナは、ともにルーキーリーグ時代に過ごしたところです。ルーキーリーグは、メジャーのオープン戦を行う施設を使うので、お客さんを入れる必要がない教育のためのリーグなので、昼間にデイゲームで行われます。ただ、暑さの質が全然違います。フロリダは、とにかく湿度が高く、蒸し暑い!のです。とにかく汗が止まらないので、汗かきの審判にいたっては、球審をやっているとベルトの辺りから濡れ始めて、汗で濡れてズボンの色が変わって出来るラインが、回を追うごとに下に下がっていきます。試合が終わると、ズボンの裾までびっしょり濡れて、シューズの中も汗が溜まって、走ると”クチョ、クチョ”と音が聞こえるぐらいです。でも、8月の最高気温でも36度か37度ぐらいだと思います。


アリゾナは、フロリダとは全く逆で、砂漠気候で乾燥しているので、とにかく日差しが強いです。日差しが痛く感じます。気温がとにかく高い!40度は軽く超えます。乾燥しているので日陰はかなり快適です。いずれにせよ、こんな環境下で身体中に防具をつけている球審が、1試合をこなすのは、本当にしんどいものです。そんなルーキーリーグには、皆2か月半のショートシーズン1回経験するものです。この地獄のリーキーリーグ、アリゾナ、ガルフコーストリーグの両方を経験しているのは、アメリカ広しといえども僕だけだと自負しています。


1992%20%E6%95%99%E8%82%B2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B02.jpg
■アリゾナリーグが行われているフィールドです。写真は、秋の教育リーグですが、
 秋でも結構暑いのです。写真の色からもわかると思います。

2016年03月18日

Baseball Rubbing Mud ボール用泥

アメリカと日本の野球で習慣が違うことはたくさんありますが、その中の一つが試合前に”審判員が泥でボールを汚す”習慣が日米でやり方が違っています。そもそも新品のボールを泥で汚すなんて、と思うかもしれませんが、新品のボールはボールの劣化を避けるために表面にろうなどで加工がされています。それを泥で汚して投手が投げやすくしているのです。


アメリカでは、野球ボール専用の泥が売られていて、メジャーリーグから少年野球までこの泥で試合に使えるようにこすります。この作業は試合前に行う仕事としては、審判員にとって結構しんどい作業です。メジャーリーグでは、各チーム審判担当の世話役の人がチップをもらってやっておいてくれます。マイナーでは、原則、審判達が自分たちで行います。


日本では、泥を使わず、砂や土で行います。僕も経験がありますが、手に砂を乗せて、砂の上にボールをおいて、両手で砂とボールをこすり合わせます。この作業で、シーズン中に数度手の革が剥けました。砂の場合は、特に力を入れてこすらないと使いやすいボールにならないのです。


ちなみに日本の専用砂は、ミズノ社製で、どこの砂なのかは企業秘密のようです。アメリカの泥は、ミシシッピー川のから採取した泥で、こちらもミシシッピー川のどの地域の泥なのかは秘密のようです。何か不思議ですよね、野球ボール専用の汚すための砂や泥が販売されているなんて...。


CIMG1676.JPG
■ボールを泥で準備をしているAA審判時代のQuinn です。決して彼にやらせているのではありません。写真を撮った後にちゃんと自分もやりました。

2016年03月19日

雨天中止 Rained out

今日は雨の為、見に行く予定の試合が中止になりました。日本の場合、試合が中止になると審判員の割り当ては、そのまま中止となり、例えば球審をやるよていの者は、次回の球審予定まで球審をやる機会はなくなります。ですので、1週間に一度球審をやる予定だったとすると、一度雨で流すと前回球審をやった時から2週間まるまる空くことになります。審判の仕事は、感覚が大事なところがあるので、これは意外と不安になるものです。


一方、アメリカでは、原則、クルーで動いているので、同じメンバーで球審や各塁審を順番に務めます。ですので、雨で中止の場合は、球審の割り当てだった人がそのままスライドで翌日球審をやります。このほうが、球審間隔が空くことはないのですが、中止になったときの”ホッ”とする気持ちが日本のそれより薄いのです。

CIMG2934.JPG
■アメリカでは日程が過密なので休日がとても少ないのです。ですから、
雨で中止になった瞬間、すぐに今休日中だと気持ちを切り替えて休み気分を味わいます。


日米で雨天中止の時の気持ちは若干違いはありますが、どちらでもなぜか中止になると嬉しいものです。それだけ、審判員の仕事は(特に球審)、プレッシャーが多く、大変な仕事であるということをご理解ください。

CIMG3027.JPG
■SFジャイアンツの本拠地球場AT&Tボールパーク

2016年03月20日

マイナー審判 昇格システム#1

マイナーリーグ審判は、約250人ほど在籍しています。このなかからメジャーリーグ審判に欠員が出た場合(ほとんどが引退によるものです。)、3Aのなかでメジャーのバケーション審判に選ばれている20数人のなかから選ばれます。250人の審判も毎年20~30人の入れ替えがあり、新陳代謝が活発に行われています。


2つの審判学校で選抜された50人ぐらいが次のステップPBUC Evaluation Course に進みます。ここでは、実践形式に大学や短大、高校ぐらいの野球チームが一か所に集まって行われているリーグ戦の審判をこの50人が2人制で行います。その試合を7人のマイナーリーグスーパーバイザーが試合の査定をします。全部で10試合ぐらいをジャッジするチャンスが与えられ、その試合での査定を50人のランキングとして評価し、ランキング1番のものから昇格による欠員のあるルーキーリーグに配属になります。大体、この時点で20位から30位ぐらいの審判が仕事が与えられて、その後オープン戦、シーズンが始まってからも辞めていく人が言あた場合にその順位順に召集され晴れてマイナー審判になれるのです。シーズン終わりまでの最終的に40人ぐらいが採用されるのが通常です。


ボーダーラインにいる審判、30位~40位ぐらいの人は、シーズン中ドキドキしながら自分の順番が来ることを待っているのです。シーズン中に自分の順番が来ない場合には、また来年、審判学校に行きなおさなければならないのです。

CIMG0719.JPG
■この写真は、1Aミッドウエストリーグでの一コマです。塁審のポジション、基本に忠実な位置どりです。


ここで採用されて、やっとプロ野球審判のスタートを切ることになるのです。ここからが”昇格システム”のスタートです。

2016年03月23日

マイナー審判 昇格システム#2

マイナーリーグには、マイナー審判を専門に見ているスーパーバイザー7人がいて、全米で行われているルーキーリーグからAAクラスまでの試合を査定をしながら回っています。シーズン中に1人のアンパイアに対して4回査定を行いに行きます。1回の彼らの訪問で、クルーの各ポジション1回ずつを見てもらい、その査定評価4回の合計、総合評価がその年のランキングとして現れるのです。


シーズンの前半に2回それぞれ違うスーパーバイザーが見に来ます。後半にも2回彼らが見に来ます。前半2回の評価の合計が、オールスター休みに前半の評価として評価表が送られてきます。ここにも各レベル審判内でのランキング(順位)が記されていて、そのランクの基づいて、後半戦上位クラスに空きが出た場合に1位の審判から昇格していきます。


このスーパーバイザーの訪問は、原則抜き打ちです。ある日突然、スタンドを見るとスーパーバイザーの姿が見えたりします。見つけた人は、パートナーに彼らが来ていることをサインで伝えます。その日から2~3日間、このスーパーバイザーがクルー全員の仕事を査定していきます。ただ、まだまだ教育がメインなので、試合後に審判ロッカーに来て、その試合のフィードバックをしてくれます。

CIMG2883.JPG
■普段一緒に試合を裁いているクルーメンバーもお互いにライバルです。でも、ライバルを蹴落とそうなんて審判は、絶対に昇格出来ません。昇格の条件の一つとして、他の審判員が一緒に仕事がしたいと思われることです。

スーパーバイザーが来ているときだけ一生懸命になるわけではありませんが、本当に緊張の数日間となります。そん時の評価が数字になって現れるのです、とても良い刺激になります。こんなシーズンがありました。その年のランキングが36人中33番でした。これは、次の年に再びこのようなランクであれば、おそらく解雇になるという順位です。さすがに発奮して、次の年の前半終了後のランクを5位まで上げて、後半戦始まってすぐに昇格出来ました。


こんなジェットコースターに乗っているような経験も、今となっては本当に良い思い出です。

2016年03月25日

審判員の評価基準

マナイー審判の評価は、スーパーバイザーが見に来た時の査定評価によってきまります。その評価表の項目には、大きく4項目あります。

●Plate 球審

●Base 塁審

●Consistency of Attitude 態度の一貫性
試合での集中力、試合を仕切ろうとする熱意、ボディランゲージ、上手になろうとする意欲、他のクルーメンバーと上手にコミュニケーションを取れる、グランド内外でのプロとしての態度
●Non-Routine Situation 普通でない状況への対処
ルールをよく理解している、抗議への対処、プレッシャーをどのようにコントロールするか

このような事を見られているのです。それぞれの項目で5点満点の評価があり、プラス総合評価があります。大体、ルーキーアンパイアが3点前後、AAAに上がるには4点以上というところになります。

毎年、この評価表に心を悩ませるのがマイナー審判の宿命となっています。

まあ、評価何か気にして審判をしているようではだめですよね!

2016年03月27日

Umpire Clinic in 香港

3日間のクリニックがスタートしました。朝9時にホテルを出て、9時30分から球場でトレーニングです。まずは、定番の"Go stop call" から始めました。1往復だけでしたが、受講者の審判経験がだいたいわかります。ウォームアップも兼ねています。


その後は、3人制フォーメーションの練習です。1塁ベース付近で、フォースプレイの見方、走者1塁での牽制、外野への打球の追い方、など審判長のGus が説明していきます。ときおり僕が捕捉で説明を入れていきます。その後は、2塁ベース付近へ移動して、走者一塁での3塁塁審のスターティングポジションから2塁での盗塁、フォースプレイの見方、外野捕球に対しての責任分担、などの説明をしていきました。


先ほどの説明の実践練習をします。サード、ショート、セカンドゴロ、それぞれに対しての見方を練習しました。この後は、バッティングゲージへ移動して投球判定練習。マシンはないので、受講生が交代で投手、捕手、打者役も行います。全員に、基本的なところである、スロットポジションやトラッキングについて説明して、すぐに実際にやってもらいました。審判経験が少ない受講生が多かったので、トラッキングが上手に出来ない生徒が多かった事が印象的でした。

Inst_5.JPG

ランチタイムを取ってからもう一度投球判定練習をして、再びグランドに戻り、3塁ベース付近で、タッグプレイへの備えかた、3塁での盗塁、捕手からの牽制球などの見方、ランダウンプレイへの対応などの説明をしました。そして、本塁へ移動して、ホームでのプレイの見方、コリージョンプレイの説明、本塁付近での妨害やNothingについて、打者の捕手への妨害などについての説明も行いました。


その後、3人制審判の実践練習を行いました。内野ゴロを打ってもらい、球審、1塁、3塁塁審がそれぞれのケース別に決められたフォーメーション通りに動く練習です。あっという間に6時前になりこの日の講習が終了しました。


初心者の人には、盛りだくさんで頭の中がパニックになっていると思いますが、ポイントを絞って吸収して欲しいと思います。”トラッキングと1塁でのフォースプレイの見方”。この2つのテクニックを出来なくとも感じて欲しいと思います。それが出来れば試合のなかで努力すれば出来る様になります。


2日目も頑張っていきましょう!

2016年03月28日

Umpire Clinic in 香港#2

クリニックの2日目は、練習試合を実際に交代で審判することから始めました。3人制で、半イニング交代で回していきました。球審が出来るのは、8イニングだったので、16人だけ。たったの半イニングですが、意外といろいろな経験が出来るものです。


そこで見えてきたのが、球審では、”投球がミットに収まるまでしっかりとトラッキングする事”の大切さ、それと試合では見た目がとても大切であるということが良くわかりました。ボディランゲージが大事なんです。


塁審では、3人制に慣れていない人が多かったので、”3人制フォーメーション”をしっかりと習得する事、特にローテーションするケースなのかしないケースなのかをサイン交換によってクルーで3人が事前に把握しておく事がとにかく大事なんです。

CIMG3071.JPG


プロ野球審判のように毎日審判が出来る環境ではないと思うので、ポイントを絞って伝えていくしかないと思います。そんなポイントが浮き彫りになるような試合ドリルになりました。午後には、その試合での結果を踏まえて3人制フォーメーションのドリルを行いました。選手がいなかったので、シュミレーションでやったので、生徒の皆さんにはご不便を賭けましたが、進めていくうちに皆のイメージがしっかりと膨らんでいくのがよくわかりました。

Umps%2520503%2520110.jpg


今日は、最終日です。僕の役割は、各審判達の3人制フォーメーションを昨日より、ひとまわり大きくふくらます事だと思っています。ふくらます事が出来る為の説明が出来る様に頑張ります!

Calendar

2016年09月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

カテゴリー