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ビーンボール(故意に打者を狙った投球)

前回のブログでの内容の続きなのですが、ビーンボールの事で”なるほど”と納得させられた話を聞きました。それは、当時北海道日本ハム監督であったヒルマンさんから聞いた話です。


僕はアメリカでメジャーを目指している時代のあるオフシーズンに、彼を講師に”スポーツマンシップセミナー”というイベントを開催したことがありました。その為の打ち合わせの時に僕が意地悪な質問をしました。


「日本で監督をしていて、監督の指示でビーンボールを投げさせたことはあります」?
という質問をしました。彼は、「三回あったかな、全部同じキャッチャーに投げた」。と。僕は、なぜかと聞くと、ヒルマンさんは、「執拗にうちのクリーンナップの打者達にインコース攻めをしてきたからだよ」。とさらっと言っていました。


日本人の皆さんには、ピンと来ないかもしれませんが、ここが野球に対する感覚の大きな違いで、日本の野球では、インコースで打者をのけぞらせるような投球をすることは、作戦として常識だと思います。しかし、アメリカのベースボールでは、前回お話したとおり、ストライクゾーンに投球することが大原則なのです。インコースギリギリのストライクを狙った投球が外れて、たまたま打者に当たってしまうことはしょうがないのですが、作戦として打者の近くに投球して、打者に恐怖感を与えるというようなことは、マナー違反となります。


そして、アメリカでは、実際によくビーンボールが投げられることがあります。僕は、渡米当時、なんてアメリカ人は、野蛮なんだと思っていました。しかし、ビーンボールが投げられるのには、必ず理由があることを知りました。それが、”マナー”の存在で、マナーに反した行為に対する報復がビーンボールであるということだったのです。


ベースボールには、ルールがあります。そして、ルールに対しては、皆守ろうとする意識があります。そして、ベースボールには、マナーというのも存在します。マナーには、罰則がありません。審判もマナー違反に対しては、原則なにもしません。でも、ゲームの中で、相手チームがその行為をマナー違反であると判断したのなら、報復という形でその違反に対して罰(以上)を相手に与えます。


どうしてマナーを守らなければならないのでしょう?それは、マナーに反する行為をするとベースボールゲームが楽しくなくなるのです。マナーに反する行為をして仮に試合に勝ったとしても楽しくないはずです。そしてもっと大切なことは、マナー違反をしたら、観ているファンの皆さんも観ていて楽しくないのです。


ベースボールで一番大切な”楽しむ”事を守るためのルールがマナーの存在なのです。

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