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2010年06月 アーカイブ

2010年06月01日

眼球トレーニング

クーパービジョン・ジャパンの「アスリート支援プログラム」に参加しています。
前回の記事はコンタクトレンズと眼のケアになります。


眼を使うことを仕事にしている僕たち野球審判は、
眼の状態を良くしておくことは勿論大切なことですが、
それ以上に眼の機能を高める必要があると感じています。
特に僕たちに必要だと最近思うことは、
”眼球運動”がしっかりと出来ているかということです。


特に、球審という投手が投げた投球をストライクかボールかを
見極める仕事をするためには、しっかりと眼球だけでボールを追う機能
が働いていないと正確な判定が出来ないのです。


具体的にいうと、頭の位置をしっかりと固定して、
眼球運動(眼の玉だけをうごかしてボールの軌道を追う運動)だけで
ボール追うことができなければ、正確な判定が出来ないのです。
その為に眼球だけをしっかりと思い通りに動かせるように
普段からトレー二ングをする必要があると感じています。


スポーツ選手でも、”ビジョン・トレーニング”の必要性がいわれています。
審判もその中でも、眼球がスムーズに動かせるためのトレーニングの必要性は、僕も経験上感じています。


そんな事で、僕も10年ぐらい続けている簡単なトレーニング(エクササイズ)があります。

立った状態で、頭を固定します。その状態で片手を頭上に親指を立てて
腕をのばします。
takeshi_ue.JPG


その伸ばした状態でゆっくりと体から一番遠い位置をキープしながら
円を描いて真下までゆっくりと下していきます。
takeshi_naka.JPG

takeshi_shita.JPG

その時に、立てている親指の先をじっと眼球だけで下まで追うのです。
大切なのは、顔を動かさないことです。
最初は、難しいと思いますが、馴れるとスムーズにできるようになります。
この運動を右側(右手を上げ下げする側)、左側(左手を上げ下げする側)各10回ずつぐらい朝と試合前にやっています。(たまには忘れてしまいますが。)


この運動によって、球審時の眼球運動(審判用語で、トラッキングと言っています。)が格段にスムーズになるはずです。
野球審判上手にするためには、視力を正常に保つことも大切なことですが、このような機能(眼球運動)がしっかりできることが、大切なことになります。
そして、このことが良い視力を維持することにも役立っていると信じています。

2010年06月03日

打者の守備妨害??

現在、滞在中のテネシー州のナッシュビルは、
2年前にいたサザン・リーグのチームが近くに所在しています。
そんなことで気候がその時を思い出させる蒸し暑い気候です。
日本の夏を思い出させる蒸し暑さです。


さて、そんな蒸し暑いナッシュビルでの出来事です。
僕は、球審でした。
1塁走者が盗塁しました。
投球は、打者に当たりそうになるような明らかにインサイドに外れている
ものでした。打者は、投球を避けるために腰を引きながらホームから
遠くの方向へ飛ぶように逃げました。
バランスを崩した打者は、捕手が2塁へ送球するのを
妨げないように、咄嗟にグランドにうつぶせになるように
這いつくばりました。


捕手は、その結果2塁へ送球することが出来ましたが、
もう少しでステップした足が這いつくばっている打者と
交錯するところでした。


今回の場合は、交錯しなかったので、何も宣告しませんでしたが、
もし交錯していたら、バッターズ・ボックスからはみ出していた打者に
交錯して捕手の送球を妨げたと判断したら、守備妨害を宣告しなければ
ならなかったかもしれません。


よく、打者が空振りの余勢で、打席を出て、
捕手の送球を妨げて、守備妨害を宣告することがあります。
しかし、今回の場合は、打者が打席を出てしまったのは、
投球が打者に当たりそうになったのを避けた結果によるものです。
”これでも、送球を妨害したら妨害になるものだろうか?”と
試合中ずっ~と考えていました。

案の定、守備側監督のドン・マニー(元南海)も、捕手に
「打者を踏んでしまえ!」と捕手に指示していました。
(妨害を宣告してもらえるように。)


僕は、妨害を取れないと思います。
それは、通常の投球は、打者が打てるところへ投げるべきものです。
それができなかったのは、投手の責任です。
その投球を避けるために打者席を出てしまったということは、
打者を守る必要があると考えられるからです。


ルールブックには、書いていない部分です。
当然、ジャッジメントなのですが、
皆さんの意見を聞かせてください。
宜しくお願いします。

2010年06月04日

パーフェクト・ゲームのはずが・・・?

昨日のメジャーリーグ試合、デトロイト・タイガース対
クリーブランド・インディアンズの試合で、
タイガースの投手が、9回2死までパーフェクト・ピッチング
をしていました。


最後の打者が、1,2塁間にグランド・ボールを打ちました。
1塁手が2塁よりでボールを処理し、カバーに入っていた投手に
送球しました。タイミングは、アウトに見えましたが、
1塁塁審ジム・ジョイスの判定は、一瞬ためらったような間があって
”セーフ”。この瞬間にパーフェクト・ゲームがなくなりました。


判定は、判定なのでしかたありませんが、
パーフェクト・ゲームになるかならないかの大事な判定だったので、
試合後の、メディアの報道もものすごいものです。


今日昼間のニュースでも各局がこの話題を取り上げています。
本人は、昨日の試合後に謝罪のコメントを発表しています。
「人生で一番大事な判定を間違えた」。


彼は、メジャーで20年以上の経験のある素晴らしい審判です。
審判をするものならわかると思いますが、
このような時が何回かあるものです。特に、メジャーリーグのような
プレッシャーのかかっているゲームのもとでは。


それを、どんな場面で間違ってしまうのかで、
審判としての人生が変わってしまうのです。
彼は、今日の試合で同じカードでの球審の予定のはずです。
彼の心境がどのようなものか痛いほどよくわかります。
今晩の試合で、ジムが最高の仕事をしてくれることを祈るしかありません。

2010年06月07日

見えないケース

先日僕が1塁を担当した試合で、
2度も”見えないいプレー”を判定することがありました。
3人制になったとはいえ、死角になって
見えない場合がやはりあります。
最大限努力をしなければなりませんが、
この場合、どうしても”勘”に頼った判定をする必要があるのです。


一つは、打球が右中間に飛び、
僕は、その打球の判定をするために
出来るだけ近ずこうとしました。
右翼手は、ダイビングしてその打球を捕ろうとしました。
そこで捕球したかどうかをしっかり見るために
僕は、止まってそのプレーを見ていました。


初めにボールが直接グローブに入ったところを確認したのですが、
その後、野手のグローブが僕の視界から消えました。
野手の体の下にグローブがあったようで、
僕には、ボールがどこにあるか確認できない状態でした。
少したってから、野手は、ボールを持っていることを僕に見せてくれました。
そうです、僕は、ボールがグローブに入るところから後、
野手がボールを見せてくれるところまでを全く見ることができませんでした。
落球しているところを確認していない以上、
”キャッチ”の宣告をするしかありませんでした。
見えなかったことを判定することほど難しいことはありません。
久々に、”恐怖感”を味わいました。


もうひとつは、打球が、1塁とマウンドの間に転がりました。
打球を1塁手が処理しました。
僕は、2塁手が1塁ベースカバーに入っているのを見ていたので、
そのまま送球するものと思っていました。
ところが、予測が外れて、1塁手は横を走っている打者走者に、
ダイビングしてタッグにいきました。


送球されるものと決め込んでいた僕は、
その為のポジションを取っていて、
タッグ・プレーを見るには、悪い位置にいたのでした。
僕は、タッグをしたかどうかが定かではなかったのですが、
ミットと走者との接点があったように見えたので、
”アウト”の宣告をしました。


今回のケースは、僕がプレーを正しく読んでいれば、
もっと見える位置に動けたと思います。
読みが外れたための起きたケースです。


このようなプレーは、いつどこで、何人で審判をしていても
起こる可能性があるのです。
常にそんなプレーを予測できるようにしておかなければ
ならないのです。その為に、良い例だったと思います。
この2件をしっかりと僕の頭の中に焼き付けて、
次のこのようなプレーが起こった際に役立てたいと思います。
審判の仕事は、このようなことの繰り返しなんです。

2010年06月08日

That's nothing! That's nothing!

明日のデーゲームを終えると20日ぶりの休日が
やっときます。この試合を終えると60試合を消化した
ことになります。(144試合中)
休日は、3回目ですが、今回の休みが来るのが
一番早く感じました。こんな感じで、シーズンなんて、
あっという間に終わってしまうのでしょうね。
やり残しがないように、しっかりと休みの日にでも整理して、
これからの残り試合に役立てたいと思います。


さて、今日の試合では球審でした。
先日、打者の守備妨害のことで、ブログにも書きましたが、
今日は、その反対のことが起こりました。


1塁の走者が盗塁し、打者はインサイドの投球を避けました。
避けた勢いでバランスを崩し、半歩ぐらいホームベース方向へ
踏み出しました。


捕手は、インサイドの投球を捕ってからそのまま2塁方向へステップして
送球しました。ちょうど、打者がそのあたりにいたのですが、
それは、打者席の中側でした。


幸い、捕手は、打者が近くにいたにもかかわらず、
良い送球をして走者を刺しました。
でも、守備側チームのダッグアウトからは、
今のは妨害じゃないか!みたいな野次が聞こえてきました。


今回の場合は、前回と全く逆で、
打者が打者席内にいあtので、
よっぽどのことがんないと妨害を宣告しません。
打者席を出てしまった場合と全く立場が変わっているのです。


今回のケースでは、僕の判断は、間違いなく正しかったと思います。
ただ、僕もミスを犯しました。それは、”That's nothing! That's nothing!" と
”妨害のように見えるけど、妨害ではないと判断しました”という意思表示を
しなかったのです。走者がアウトになったので、抗議もありませんでしたが、
もし、走者がセーフになっていたら、間違いなく抗議には来ていたでしょう。
そのような事を防ぐためにも、必ず、審判がどう見て判断したのか
ということを伝えなければならないのです。
そんな事を再認識させてもらった出来事でした。

2010年06月09日

アメリカにおける、眼の環境

クーパービジョン・ジャパンの「アスリート支援プログラム」に参加しています。
前回の記事はこちら!

アメリカで審判するようになって、
眼に関する環境で変わったなと思うことがあります。
それは、西海岸では、非常に空気が乾燥しているので、
コンタクト利用者は、注意が必要です。
涙液タイプの点眼薬を携帯し、定期的にさすことが必要です。
僕も、試合中も携帯し、イニングの合間にさしています。
西海岸で仕事をするようになり、その必要性を強く感じるようになりました。


それと、強い日差し対策として、
サングラスの着用も欠かせません。
サングラスの着用は、乾燥対策にもなっているような気がします。
汗ででた湿気が、サングラス内に少し残しておくことが、
出来ているように感じています。
昼間の試合では、このことで点眼も必要なく感じることもあるぐらいです。


強い直射日光が、緑の芝生に反射し、
眼に直接入ってきます。
曇りの日でも、野球シーズンでは、紫外線がたくさん眼に入ります。
これを防ぐために、サングラスの着用は欠かせません。


もちろん、現代のサングラスは、とても性能が高いので、
正確に物を見ることにも役立っています。
僕の経験上でも、日中の試合では、サングラスをかけたほうが、
圧倒的に正確にプレーを見ることができます。


僕は、試合用と運転時などの日常用の2種類のサングラスを
携帯しています。


プロとして、正確にプレーを見ることを仕事をしている以上、
コンタクトで適正な視力を得ることは勿論必要なことですが、
その視力を維持すること、正しく使えるように、
どんな環境下におかれても、対応できる準備をすることは、
最低限しなければならないことなのです。

そしてやっぱり、定期的に眼科の先生によるケアを受けることで
その準備をすることができるのだ、と思っています。

2010年06月12日

全米ドラ1投手の初登板

先日、昨年2009年のドラフトで全米で1番指名を受けた
スティーブン・ストラスバーグ投手が、メジャーリーグで
初登板をしました。


テレビの映像で見ただけですが、160キロぐらいの
ストレートと縦に落ちるカーブ、スライダーの切れがよく、
テレビ映像からもその凄さが伝わるほどでした。


7回を投げて、4安打2失点という内容で、勝ち投手になりました。
本当にこれからが楽しみな投手だと思います。


僕は、この様子を見て、日本での松坂大輔投手のデビュー戦を
思い出しました。ストラスバーグ投手の登板時にも、
もうかなり前からスポーツニュースなどで初登板日の報道を流していて、
全米国民が注目していました。
当日のチケットも完売していたそうです。


そのようなめちゃくちゃ大きなプレッシャーがあるなか、
あのような結果を出すというところが大物です。
松坂投手もそうでした。


僕は、幸い松坂投手の日本でのデビュー戦で球審をさせてもらいました。
一番の特等席でその歴史的な投球を見せてもらいました。
そんな、思い出を思い出させてくれた
全米ドラ1投手のデビュー戦でした。


いつか、そのような投手のデビュー戦を審判として見たいものです。

2010年06月13日

暑い!

現在試合を行っているルイジアナ州ニューオーリンズは、
メキシコ湾に面したアメリカ南部の町です。
湿度がめちゃくちゃ高く日本の夏よりも蒸し暑いところです。
6月中旬にしてもう真夏の暑さのように感じます。
西海岸では、まだ夜は涼しいところがあるのですが、
こちら側は、もう夏本番です。
8月にここに戻ってくるのですが、今からその頃の様子を
想像すると怖いぐらいです。


昨日のナイト・ゲームでは、試合開始時の気温が、
華氏91度。摂氏だと約32.7度ぐらいでした。
これだけでも暑いのですが、湿度が90%以上あるので、
体感気温は、105度と言っていました。
摂氏で言うと何と40.5度にもなっていたのです。


こんな暑さは、ルーキーリーグを過ごしたフロリダ以来のような
気がします。とにかく、暑いというよりは、汗が止まりません。
それと、湿度は昼間より夜のほうが高いそうなのです。
フロリダにいたころ、夜のアドバンストAクラス、フロリダ・ステート・リーグ
の試合を見に行って、先輩審判のズボンの色が、
イニングが進むにつれて、汗を吸って変わっていくのを見たことを思い出します。
試合終了居時には、ズボンの下まで汗で色が変わっていました。


今試合をしているニューオーリンズ・ゼファーズの監督は、
僕がガルフ・コースト・リーグ二いた時に、やはり監督をしていました。
そのエディとこんな会話をしました。
「この蒸し暑さは、ガルフ・コースト・リーグを思い出させるよね。」
「そうだね。しかもあそこは、ほとんどデー・ゲームだったからね。」
「あの経験があるから今ここでやっていることが出来るんだよね。」


ルーキーリーグ時代から6段階を経て、AAAに上ってきました。
これからが勝負なのですが、我ながらよくここまでこれたなぁと、
試合中にも関わらず少し感慨に浸りました。

2010年06月14日

移動日 New Orleans to Colorado Springs

皆さん、おはようございます!(こちらは現在早朝4時40分です。)
これから、飛行機でコロラド州コロラド・スプリングスへ移動します。
ダラス経由で、コロラド・スプリングスまでです。
アメリカで一番移動が過酷なリーグの本領発揮です。


コロラドでは、師匠のジム・エバンス氏に会う予定です。


カズ松井にも会えると思います。


この2人との再会を楽しみに行ってきます。
飛行機の中で寝ることが出来れば良いのですが・・・。

2010年06月15日

コロラド・スプリングス

早朝の飛行機でニューオーリンズからコロラド・スプリングス
に移動してきました。ニューオーリンズからダラス経由で
コロラド・スプリングスまでだったのですが、
飛行機移動で一つだけ楽しみなことがあります。
それは、”アップ・グレード”出来る場合は、ファースト・クラス
に乗ることができるのです。


マイナーリーグ審判なのになぜ?と思うでしょう。
これには、ちょっとしたトリックがあります。
最近のアメリカ航空会社は、預ける荷物にも料金がかかります。
だいたい50ポンドまでの荷物2つで$60というところです。


これに対して、アップ・グレードの料金は、
$45から$70で、ファーストクラスの旅行者には、
荷物のチャージがかからないことになっています。
荷物のチャージは、リーグが払うので、
リーグとしてもアップ・グレードしてもらったほうが安くつくわけです。
こんなトリックがあるのです。


今回も、ニューオーリンズからダラスまでの便は、
ファーストクラスに乗ることができました。
やはり全然違います。


そんなこんなで午前10時半ぐらいにホテルに着きました。
驚いたのは、気温の差です。
ニューオーリンズでは、35度ぐらいと真夏日だったのですが、
コロラドでは、15度ぐらいと、20度も気温差があります。


2時間の仮眠後、そんな涼しく快適なコロラドでの初戦(球審)は、
投手が乱れて10対6で9回3時間20分もかかった試合でした。
ニューオーリンズでなくてよかったです。
カズ松井選手もこの日は出場しませんでした。


今日は、師匠のジム・エバンス訪ねて、キャッスル・ロックまで
行ってきます。2月以来の再会になりますが、
シーズン中に会えるなんて本当に夢のようです。
ルーキーリーグで審判をしていたころ、
「AAAに上がったら、シーズン中に訪ねていけますね。」
とジムと話していたことを思いだします。
今日、やっとその夢が叶います。

CIMG2768.JPG
■ホテルの部屋から見えるロッキー山脈の山。

2010年06月17日

師匠 ジム・エバンス

コロラド・スプリングスから車で50分ほどのところに、
僕の師匠ジム・エバンスが住んでいます。
毎年、シーズンが終わると彼の家によってから帰るのが
恒例になっています。
今年は、ついにシーズン中に訪ねることができました!


眼の手術をしたばかりということで、運転ができないので、
残念ながら僕の試合を見てもらえなかったのですが、
自宅にお邪魔して元気な姿を拝見することができました。


相変わらず、野球の話になるとたくさんの事を語ってくれます。
本当に野球のことをすごくよく知っている人です。
やはり第一人者は、こうでないといけないんですよね。


僕なんか足元にも及びません。まだまだ勉強が足りません。
”もっともっと頑張りなさい。”という無言のメッセージを
彼から頂いて帰ってきました。


また、2月に皆さんに会えることを楽しみにしていました。

CIMG2773.JPG
■ジムと奥さんのドアナ。後ろに見えるのが、地名の由来になっている
 ”キャッスル・ロック”

2010年06月21日

全米で一番高い場所にある球場

久しぶりの更新になってしまいました。
日本は、梅雨に入ったと聞いていますが、
いかがお過ごしでしょうか?


アメリカは、梅雨があるところは、少ないようですが、
何しろ気候さが地域によってまちまちで、
本当に体調管理が大変です。
これも仕事のひとつということでしょう。


先日まで滞在していた、コロラド・スプリングスの
球場は、全米で一番高い場所にある球場だそうです。
やっぱり打球が飛びます。
それと、球審で3里まで走ってプレーを見に行くと、
息が切れました。(これは、高所による影響なのか、体力不足
なのかは定かではありませんが・・・。)


そういえば、僕が球審をした試合で、こんなことがありました。
雨上がりの試合だったので、グランドの芝生はまだ濡れていました。
打球が転がるとボールが湿ってしまいます。
投手は、通常このような湿ったボールは嫌がり、交換を求めてきます。
しかし、ここでは、湿ったボールを好んで使っていました。


そうなんです。ここでは、乾燥していて、ボールが飛ぶので、
少しでも重いボールを使って、それを軽減したいからなのです。
ちなみにメジャーリーグ、コロラド・ロッキーズのクアーズ・フィールド
では、試合球を加湿器に入れて保管しているそうです。
球場が出来て1年目に、あまりにもホームランが出たので、
それ以来、このような処置をしているそうです。


その話をジム・エバンスから聞いて納得しました。
フロリダなどでは、湿度が100%近くになるときがあります。
広いアメリカでは、いろいろな地域差があり、
それぞれの場所で、それぞれの対応ができなくてはならないのです。

2010年06月22日

嬉し、恥ずかし、今期1号

何が、1号かというと、勿論あれです。
今シーズンの初の退場宣告をしてきました。
大差で負けているチームの監督が、
退場になりに抗議に来たケースだったので、
簡単な退場だったのですが、
やっとシーズンを戦う上での土曜に乗ったという感じでしょうか。


特に、この日に退場させた監督は、
2日前の試合で抗議に出てきて、退場寸前の抗議をした後だったので、
気分もまた格別です。


この監督は、数年前に同じ日本人審判と相性が悪く、
かなりいじめられていた監督です。
言葉は、悪いですが”リベンジ”の感があります。
これからもまだそのチームに当たることは結構あると思うので、
すこしずつリベンジしていきたいと思います。


でも、やはり移動日の退場は厳しいところがあります。
報告書を書き終えて、現在このブログを書いていますが、
今、時計の針は午前2時前です。
明日は、朝5時にホテルを出て、ラスベガスまで移動して、
夜試合があります。
睡眠時間2時間です。


2010年06月24日

最新のシステム

先日、今シーズン初めての退場報告書を書きましたが、
今シーズンからマイナーリーグでもオン・ラインの中で、
簡単に報告書を書くことができるようになりました。
メジャーリーグでは、だいぶ前からこのようなシステムを
使用していると聞いていました。


PBUC Online というウェブサイトにアクセスし、
名前とパスワードなどを入力してそのサイトにオンラインします。
その中には、いろいろな項目があり、
我々が日常やらなければいけない業務などが、
そこで情報が得られます。


報告書のパートに入ると、報告書の順番に、選択して
必要な名前などの情報を入力することができます。
チーム名、各監督、コーチ、選手などの名前が選択肢として出てきて、
それをクリックするだけで入力できます。
スペルなど、日本人が苦手な部分をかなりカバーしてくれるわけです。
本当に便利なツールです。


便利になったからといって、本文を書くには英語力が必要です。
その点は、いつまでたっても変わることはないと思うので、
しっかりと勉強を重ねていきたいと思います。


ちなみに、メジャーリーグでは、投球判定をシュミレーションできる
マシンを作っているようです。先日、スーパーバイザーが来たときに、
試作品を見せてくれました。
ゲームのような感覚ですが、投球の軌道やキャッチャーの捕り方などが
リアルに表現されていて、とても勉強になりそうでした。
早く、実際に使えるようになってほしいものです。

2010年06月25日

サッカー日本代表、決勝トーナメント進出!!

今日いつものようにジムに行くと、ワールド・カップ・サッカー
日本対デンマーク戦がちょうど試合が始まったところで、
ジョギングしながら見ることができました。


アメリカの地で、世界一を目指している日本チーム
の勝利を見てとても感動しました。
試合開始前の国歌斉唱時の選手の表情を見て、
皆、日本人としての誇りと自信に満ちた表情をしていたので、
絶対に勝つだろうと確信していました。


僕も今アメリカで外国人を相手に戦っています。
彼らのプレーを見て、本当に勇気をもらいました。
モチベーションがめちゃめちゃ上がりました。


僕も日本人としての誇りと大和魂を持って、
世界一のアンパイアを目指していきます。
日本代表チームも、世界一目指して頑張ってください!

2010年06月28日

MLBバケーション・アンパイア

ラスベガスからオクラホマ・シティへの移動は、
西から東への移動なので、2時間の時差を失うことに
なります。朝5時にラスベガスのホテルを出て、
オクラホマ・シティのホテルに着いたのは、
午後2時30分過ぎでした。


そんなきつい移動日の試合には、頼もしい助っ人が僕たちの
クルーに入ってくれました。しかも、球審を担当してくれました。
その人は、Todd Tichenor メジャーリーグの試合も裁く、”バケーション・
アンパイア”の一人です。


実は、オクラホマ・シティでの4試合には、クルー・チーフの
バリーは、来ていません。それは、パシフィック・コースト・リーグ
会長の配慮で、このリーグ審判には、4日間の休暇を取ることが
許されているのです。バリーの休暇がこの4連戦だったのです。


クルーの誰かが休暇を取った場合に、地元のアマ審判か、
バケーション・アンパイアで、ちょうどメジャーの試合に当たっていない
審判が、この空きスポットに入ることになっています。
今回は、Toddが月曜日に、アトランタに行かなければならないので、
2試合だけ僕たちを助けてくれます。残りの2試合は、
地元のアマ審判と一緒にやる予定になっています。


試合後に、いろいろと彼と話をすることが出来ましたが、
昨年彼は、140試合以上、メジャーの試合に出場したそうです。
通常のメジャー審判は、年間130試合ぐらいの出場なので、
正式契約のメジャー審判たちよりも試合に出ていることになります。
しかも、球審を40試合やったそうです。


このバケーション・アンパイアの立場は、とても厳しい立場で、
彼らが試合で何か起こせば、直接死活問題になります。
常に試されているということです。


僕たち、AAA審判は、このバケーション・アンパイアを目標に
日々努力をしています。
そんな目標の審判と仕事をし、いろいろな話を聞くことが出来ることは、
何よりも幸せな事です。
Toddともう1試合一緒に仕事ができます。
多くの事が得られるように一生懸命頑張ります。

状況判断

僕にとってアメリカで審判をしていて、一番難しい事が、
”状況判断”をすることです。
それは、日本とアメリカでの野球に対する”常識”が
異なっているからです。


昨日の試合でこんなことがありました。
コロラド・ロッキーズの監督であるジム・トレーシーの
息子であるチャッド・トレーシー選手が3打席連続
の本塁打を打ちました。


3本目の本塁打を打った後のイニング合間に、
MLBでも審判をしているタッド・ティシュナーが僕のところに
歩み寄ってきました。
「3本ホームランを打った後なので、次の打席には十分気をつけるように。」


アメリカでは、よくホームランを打った後にガッツ・ポーズなどをすると、
報復されることがありますが、3本ホームランを打った後にも
報復されることがあるようです。
このあたりの感覚が日本で育った僕には良く理解できません。


トレーシー選手の4打席目がまわってきました。
3本ホームランを打たれた投手は、交代していましたが、
やはり注意が必要です。
結果は、ゆる~いカーブがコントロールできずに、
トレーシー選手の腕のあたりに当たるデッド・ボールでした。


僕は、すぐに投球が打者に当たったとコールし、
すぐにタッドのほうを見ました。
彼は、両手を前に出し、制するようなジェスチャーをしていたので、
僕は、何もしませんでした。


僕も明らかに故意に当てにいったのではないと感じていました。
両チームベンチの反応も何もありませんでした。
このケースで、ストレート系の投球が、上体部に当たったら、
退場させるか、警告を与えるなどの処置をしなくてはならなかったでしょう。


アメリカは、危険なところです。
3本ホームランを打ったことで、報復の対象になることがあるのです。
このあたりのニュアンスが僕にはまだまだわからないところです。
もっともっと勉強せねば・・・。と痛感させられた試合でした。

2010年06月29日

後半戦に向けて考えた事

6月21日の試合が終わってちょうどシーズン144試合中
半分の72試合が終わりました。それから、7試合を経過したので、
79試合を終えたことになります。
AAAで2シーズン目ですが、今シーズンは、すごく多くのことを
学んだ気がします。


まず、4人制で多くの試合を経験することができました。
昨年は、1シーズンで1回しか4人制で審判ができなかったのですが、
今シーズンは、すでに12試合を経験することができました。
しかも、MLBバケーション・アンパイアのマイク・ムリンスキー審判と
一緒だったのでこまかいところまで多くを学ぶことができました。


4人制審判の良いところも、細かくて難しく複雑な部分も含めて
実践において多くの事を聞き、経験することができました。
それと、彼がMLBの試合で経験したいろいろなことも
試合中やオフの時間に話を聞くこともできました。


そんな経験から感じたことは、まだまだ自分のやっていたことが
甘かったということです。バケーション・アンパイアになると、
全ての瞬間が生死を賭けた勝負なのです。
数人のバケーション・アンパイアが言っていました。
「マイナーリーグでは、よく3イニング事に気持ちを切り替えて9イニングを
やりぬくと言われますが、MLBの試合では、1球ごとに気持ちを切り替えて
やっていかないと9イニング集中できない。」と。


それだけ全ての投球が投手、打者、アンパイアにとって勝負なんです。
凄く厳しい世界であるということを話を聞いただけでも感じます。
また、それが安易に想像できるのです。


それと、やはりAAAからメジャーへ上がるための勝負は、
ハンドリング・シチュエーション(状況判断)の能力がキーであるということ
に間違いなさそうです。豊富な経験や知識から出てくる
巧みな話術の必要性を痛感しているところです。
同じレベルの知識を持って監督と戦うにも、貧弱な話術では、
負けてしまうでしょう。ということは、どんなに頑張ってミスを減らしても、
やはりこの戦いに勝っていかないと立派にメジャー審判として
やっていけないとやっと気がついた思いがします。


判定さえそれなりにやっていけば何とかなると思っていた僕の考え
が甘かったのです。
この点に重点を置いて、後半戦は、もっと頑張っていかなければ、
生き残れないことを悟りました。
言葉の問題で、ライバルたちに勝てるとは思いません。
でも、何とかそれをカバーできる何かを身につけていけるように
頑張っていきます。その何かは、これから必死に探していきます。


やれることを120%やるだけです。

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