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審判のご法度#1

今日の試合を終えて、ネバダ州リノからカリフォルニア州サクラメント
に運転して移動してきました。
リノでは、ドジャースで活躍したブレット・バトラー監督が、ダイヤモンド・バックス傘下AAAチームリノ・エーシスを率いています。そのエーシスとミスター・カブスこと殿堂にも入っているアメリカでは、超有名なライアン・サンドバーグ監督が、カブス傘下AAAチーム アイオワ・カブスを率いたチーム同士の対戦でした。後から知ったのですが、このチーム同士の対戦は、この4試合だけだったそうです。監督の名前でお客が呼べる一番のカードだったと思います。


そんなチーム同士の対戦では、結果的にはライアンのカブスが3勝1敗と強さを見せつけてくれました。
その1敗した試合で球審していたのが僕だったのです。


そんなことも関係して、こんなことがありました。
投手戦のとても良い試合で、3対0で9回表カブス最後の攻撃でした。
何とか1点を返したがすでに2死。ライアン監督は代打を送りました。
その1球目の低めいっぱいの投球を力いっぱい、”ストライクー”と
コールすると、3塁コーチス・ボックスにいたサンドバーグ監督が、
「He~Y!」と叫んでいるではありませんか。明らかに投球に対して不満を示していました。
僕が、思いっきり、「That was good pitch!」と言い返すと、
何も言いませんでした。
結局、その打者が凡退して、試合が終わりました。


僕は、センター後方にある審判ロッカールームにむかってグランドを
横断するように歩いていました。
そこには、勝利を祝福するエーシス・チームが列を作ってハイタッチをしていました。
ちょうどその列を横切ろうとしたときに、
勝ったチームの捕手が僕に、「お疲様でした!Good Job!」と言って握手を求めてきました。
僕は、試合終了の安堵感からか、ついその求めに自然に応じていました。


その背後にいた、サンドバーグ監督(負けチーム)が、
「それは、まずいだろ〜!選手と握手はないだろ〜!」と叫んでいました。
僕は、やっぱまずいよな〜とふと気が付き、何も言い返せませんでした。


キャッチャーと審判は、常に近いところで、
お互いに駆け引きをしながら試合をやっています。
基本的には、捕手は、審判にストライクを取ってもらえるように、
審判は、捕手に見やすく捕球してもらうように常に
努力しているものです。だから、勝ったチームのキャッチャーは、
よく試合後に”Good Job!”と声をかけてくれたり、
握手を求めてきたりするものです。
今回も、自然に応えてしまいました。


でも、審判としては、絶対にやってはいけないことです。
それは、お客さんや相手チームの人たちは、
サンドバーク監督がそうであったように、見ていて面白いわけがありません。
それこそ、勝利チームの捕手が、球審の協力で勝つことができたよ、
と”ありがとう”の意味で握手しているように見えると思います。


メジャーリーグでは、絶対にないでしょう。
そんなことを気づかせてくれた、
殿堂入り監督の”アドバイス”だったのです。


ちなみに翌日、試合前のミーティングでは、
「昨日は、悪かった。思うように試合が進まなくて、
ストレスがたまっていたので、つい怒鳴ってしまった。」
と誤ってきました。僕も、「握手に悪い意味は当然なかったが、
審判としてしてはいけないことをしたと思っている。もう2度としない。」
と言いました。
さすが、殿堂に入っている人物です。
懐の大きさを感じました。

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